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ボロブドゥール

前年にミャンマーのバガンを訪れた後、訪問済みのカンボジア・アンコールと合わせて、世界三大仏教遺跡のうちの残り一つ、世界文化遺産にも登録されているボロブドゥール Borobudur にも何時かは行こうと考えていた。ただ、今回の旅行については、元からインドネシアを計画していたわけではなかった。

午後のスケジュールは空白の筈が、そのボロブドゥールへ行くと言う。私はホテルのプールに入ろうと、バリの土産屋でサロンとTシャツをわざわざ買ってあったのに。まあそれは、水着の上に羽織るものを日本から持って来るのを忘れた私のミスもあるが。でも、これから日も傾いて少し過ごし易くなるし、雨も降っていないうちに行ってしまうのが吉かもしれない。とにかく、ボロブドゥールが私を呼んでいるんだ!

ジョグジャカルタから車で約1時間のところにあるボロブドゥールは、824年の建造後、千年以上も密林と火山灰に埋もれていた。「ボロ」はサンスクリット語で僧房、「ブドゥール」は高く盛り上がった所を意味する。しかし、いずれも他に説があり、この建造物が何であったのかを含めて多くの謎が残されている。

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土産物売りが付き纏う
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延々と続く土産物屋
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遺跡までは約5分歩く

参道を通って階段を上り切ると、平べったく、こんもりした建造物が目の前に広がった。それが世界最大級の仏教遺跡・ボロブドゥール。丘の上に土を盛って、その上にブロックを積み重ねているので、高さ42m、一辺124mの正方形の内部に空間はない。

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正面左側(方角は南)
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真正面の東壁面
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正面右側(北)

遺跡は初期工事の時に何度も崩壊し、既に浮き彫りが刻まれていた最下層の上に、補強のためのブロックを積み上げられた。その二重構造が分かるようにと、遺跡の東南角は「隠れた基壇」が剥き出しになっている。精巧な浮き彫りの他、古代のカウイ文字も残されている。

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「隠れた基壇」部分
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「隠れた基壇」の浮き彫り
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階段を上ると更に多くの浮き彫りが

「隠れた基壇」を見れる最下層から階段を上り、まずは第1回廊を時計回りに歩く。レリーフは2段に分かれており、上段は仏陀の生涯が120の場面に分けて刻まれている。下段は釈迦の前世の寓話。

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回廊横の浮き彫り
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第一回廊のレリーフ
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摩耶夫人が白い象の夢を見るの図

第2回廊から第4回廊も仏教に関わる物語が刻まれており、4層、4つの回廊の浮き彫りは2,500面以上にもなる。各回廊の上には432基の石仏が鎮座しており、東西南北によって表情と手の印の結びが違う。

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ブロックの高さ23cmで統一
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工事中で立ち入れない場所も多い
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石仏の向こうに大ストゥーパ

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上の回廊は閑散
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このような石仏&塔が432基
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上層から下層へ続く門を見る

第4回廊から最後の門を抜けると、72基の小ストゥーパが円壇の上に規則正しく並ぶ光景が広がる。円壇は3層あり、中央には遺跡の中心となる大ストゥーパが聳え立つ。小ストゥーパの中にある仏像の右手薬指に触れると願い事が叶うと言われていることから、多くの人がストゥーパの小さな小窓に手を突っ込んでいた。

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たくさんの小ストゥーパ
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仏像が剥き出しのままのストゥーパも
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中央が大ストゥーパ

それにしても人が多い。外国からの観光客よりも、地元の人、特に修学旅行か遠足かという子供のグループが目立つ。皆ストゥーパにもたれて寛いだり、ちょっと広い場所でも立ち話をしていたりで、まともに前に進めない。写真を撮るのも一苦労。とにかくもう、どこもかしこも雑然としている。遺跡への階段を上る度に過去の災いを削ぎ落とし、不安定な俗界、安定した賢者、そして無の世界へ続くと言うが、それとは逆に上層へ行く程に賑やか過ぎて、敬虔とか平穏という言葉とは縁遠くなるように思えた。

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見学者がとても多い
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全景を収めるのは大変!
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博物館に並ぶ修復前の仏像たち

そもそもは車を降りてすぐの遺跡手前、SL型の観覧バスや土産物屋が並ぶ、お祭り会場か何かのような史跡公園から、既に違和感はあったのだ。ここは午前6時から入場可能で、朝は観光客も少ないし、霧が立ち込める景色も綺麗だと言う。私達はツアーだから仕方が無いが、訪れた時間帯が悪かったのかもしれない。

見学後はジョグジャカルタの街中へ戻り、料理は可もなく不可もないという感じの中華料理の夕食。飲み物はバリハイ・ビール。昼に飲んだビンタンに比べて味が薄いような気がしたので、以降の食事の供はビンタンのみとなった。

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ツアー客御用達らしい
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スープとバリハイ・ビール
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てんこもり...2人じゃキツイ

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modified on August 8, 2005 

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